スザクに半ば無理矢理ベッドの近くにまで来させられたロロは、一生懸命俺を見ないようにしているのが伝わってきている。
不憫だな…
しかしすぐに俺はそんな同情をしてやれなくなってしまった。
「ルルーシュ、自分でするんじゃなかったの?出来ないなら…」
不意にスザクが萎えかけていた俺に手を伸ばし、握ると手を上下に動かしてくる。
「あっ…やめろ…んっ…」
何度も重ねた俺の身体を、スザクはよく分かっているらしい。
どこをどうすると気持ちがり、反応する、それらの事をスザクは分かっていて触ってくる。
その為、スザクの動きで、再度俺のは硬度を持ち始めてしまった。
「あっ…あっ…」
くちゅくちゅと響く水音は、段々と大きくなり始め、それと比例するかの様に俺の声もあがってしまう。
もう…
イく…
そう思った瞬間に、スザクの手は止まり、俺のは放置されてしまう。
「ほら、後は自分でしてごらん?ド淫乱なルルーシュなら出来るよね?」
スザクの目元が笑っていない笑顔でそう促されたら、するしかない…
それに、イけるのにイかせてもらえないのは辛くて…
途中で止められたその行為は、俺の理性さえも止めてしまう…
どうしても俺は熱を解放したくて、指を自身に絡ませた。
スザクがしてくれたみたいに、軽く自身を握り、緩急を付けながら手を上下させる。
腰も動いているのが分かる…
それに気付きながらも、どうしても止められなくて…
喘ぎながら、夢中になりながら、快楽を追い求める。
「あっ…あぁっ…はぁっ…」
快楽を追うがあまり、周りが見えない。
目の前に霞が掛かる…
そんな意識と視界の中で、スザクが俺の後ろに回り込んだ。
後ろからスザクが手を出してくる。
しっかりとロロに向かって見えるように脚を開かされ、閉じようとすると無理矢理力でまた開かれてしまう。
「俺のルルーシュ、綺麗だろ?イく時の顔はもっと綺麗なんだよ」
すると俺の手の上からスザクの手が添えられ、動かされてしまう。
「あ…スザクっ…んっ…はぁっ…あっ!!」
少し強く指や手を動かされ、元々限界に近かった俺は一気に熱を解放させられてしまった。
心は放心、身体はだるい…
もうスザクとロロのいがみ合いも終わってくれないかと甘い考えが過ったが、それは本当に甘い考えでしか無かった。
まだ挑発するように、見せ付ける様に、スザクはロロを逆撫でる態度で接しているのが良く分かる。
そして、俺の背後から伸びてくるスザクの左手は、俺の顎を掴み、振り向く状態のキスをされた。
苦しい…
きつい…
でもまだ欲しい…
離したスザクの唇を求めるように顔をスザクになるべく近付けてしまう。
「まだキス欲しいの?欲張り…」
またされるキスは、先程より優しい味がした。
ゆっくり舌を侵入され、口内をまさぐられる。
キスの間もスザクの手は俺の身体のあちこちを愛撫していた。
そして、長くされていたキスも終わり、解放された口は酸素を求めて大きく息を吸い込んだ。
舌を絡めて居る間は息はしやすいが、それでも何故かキスが終わった後はどうしても一息大きく吸い込んでしまう。
ロロは…?
スザクのペースに巻き込まれていて気に掛けてやれなかったが、視界にロロを入れてやる。
目を反らそうと頑張っては居るが、ちらちらと視界に入る俺たちの姿や聴覚に届く声、音にすっかりと殺られてしまったらしく、少々前屈みだ。
可哀想にな…
「混ぜる?」
「な、何を言い出すんだ!?」
飄々とそう提案するスザクに一気に血の気が引きそうになってしまう。
しかし、それは許されないのか、スザクはしっかりと俺自身を強く掴んでいて、俺の身体さえも退くのを拒んでいた。
「目の前で大好きな『兄さん』の生本番なのに指をくわえて見てろって言われた方が拷問だろ?
俺だってそんなに鬼じゃないからね」
俺を捕らえて皇帝に売り払い、代金代わりにラウンズ入りした奴の何処が鬼じゃないんだ?
でも此処でそれを言ったらお仕舞いだ。
俺の記憶が戻っていると言う事実はトップシークレットなんだからな。
「ねぇ、ルルーシュ、どうする?」
スザクは俺の顔を除き込みながらそう聞いては居るが、どうせ混ぜる気で居るのだろう。
そうでなかったら始めからロロを部屋に入れては居ない筈だ。
態々ロロの前で俺との関係を見せ付け、牽制する。
その為に呼んだ確率が高い。
「お前の…好きにしろ」
自分から入って良いなんて答えたらスザクの機嫌を損ねかねない。
それが一番最適な答えだろう。
「じゃあ混ぜよう。ロロ、おいで」
そう犬や猫を呼ぶように手招きをするスザクに、ロロは本当に行って良いのか分からず、頻りに俺とスザクの顔を交互に見てくる。
そんなロロにスザクは言い放った。
「ラウンズ命令だよ、おいで」
こんな所で使うのは職権濫用だろ?
ツッコミを入れてやりたいが、スザク全く気にした様子は無く、そう命令されたロロは仕方無く一歩を踏み出した。
「ロロ、ルルーシュに何しても良いよ。
したいと思ってる事をしなよ。いつも妄想してる事、全部どうぞ」
如何にも善人そうな仮面の下に、極悪人の顔を隠してスザクは笑う。
ロロに好き勝手させ、俺が感じたら次に寝る時にはそれでスザクは詰る。
『この前ロロに此処触られてたよね?気持ち良さそうにしちゃってさ。本当に君はド変態だよ』
なんて言い出すに違いない。
「ルルーシュ、余所事考えてるの?二人相手にしないといけないのに大した余裕だね」
そうスザクに言われてロロを見ると、ロロは俺の右手を恭しく両手で取ると、手の甲にキスを落としてきた。
口以外のキスから入るの好きだもんな、ロロは。
しかも大抵手の甲か額。
今みたいに俺の手を取り、硝子細工にでも触るように優しく、丁寧に1つキスを落としてくれる。
まるで少女にするみたいだと思うが、それ程敬意を払ってくれている様で少し嬉しかったりもするんだがな…
そしてロロは指を1本1本丁寧に、隅から隅まで舐めたり口に含んだりをする。
その行動に自身を舐められている感覚を思い出させられてしまった。
「あっ…んんっ」
前にはロロ、後ろにはスザク。
ロロが指を舐めている間にも、スザクは後ろから俺を抱きしめながら胸を愛撫し、背中にキスマークを付けている。
あぁ、当分人前で着替えられないな…
=続く=
**あとがき**
まだまだ続きます、済みません(><)
気長にお待ちいただけるとありがたいです。
2008.11.24